生活文化とコミュニケーション : 日本とベトナム

書誌事項

タイトル別名
  • セイカツ ブンカ ト コミュニケーション : ニホン ト ベトナム
  • Values and Behaviors of Vietnamese People and Japanese People

この論文をさがす

抄録

本稿は、アジア系の似た顔立ちで、元来儒教文化圏に位置していて、米作民族で、箸の文化共有するベトナム人(キン族)と日本人との価値観の相違と類同性を取り上げる。そしてそのことを通じて生活文化における異文化理解を促進し、わが国の生活文化を再検討する一助としようというものである。具体的に取り上げる内容は、挨拶と呼称。性差と恋愛、家族、買い物・ウソ・約束・謝罪・贈答などの人間関係、交通・国家・地方をめぐる公共性についてである。結論では、日本社会は、近代市民社会の契約というルールを適用できるが、ベトナムでは適用できないこと、日本は、豊かさゆえの矛盾に陥っていて、ベトナムでは、「古いもの」と「新しいもの」の「併存」が見られること、そこでは、伝統社会ゆえの功罪が見いだされることを指摘する。最終的に、国民(国家)と民族には固有の「文化的権利」があり、文化とは相対的なものであるという認識が重要だと結んでいる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ