ハノイ近郊農村の高齢者生活 : -ソクソン県ダンタオ村のケース-

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タイトル別名
  • ハノイ キンコウ ノウソン ノ コウレイ シャ セイカツ : - ソクソン ケン ダンタオ ムラ ノ ケース -
  • The Elderly in Hanoi's Rural Villages

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抄録

ベトナムは、儒教の影響が強く、子供が親を扶養するのは義務となっている。では子供のいない高齢者はどのように暮らし、高齢者生活の実態は、どうなっているのであろうか。それが本研究の当初の問題意識である。こうした問題意識に基づいて、2004年7月中旬ハノイ市郊外ソクソン県ダンタオ村の高齢者30人を対象に、その生活実態について調査した。調査内容は、健康状態、生活費とその満足、仕事や家事以外の生活、近所づきあい、大病の時の看病、楽しみや生きがい、日常生活の困難、養老院ができた場合の入所、国や人民委員会への要望の他、フェイスシートである。

調査の結果、結論では高齢者が大病を患ったときには、妻と子供が面倒見てくれる実態が明らかになり、高齢者から見て、彼らの家族環境は円満な状況を予想できる。

それにもかかわらず、養老院(老人ホーム)への入所希望や建設への要望は、高い。特に、入所希望者は、子供と別居している者達であった。ということは、子供たちがお年寄りたちと切り離される状況が、さらに進展するならば、こうしたニーズは高まるものと予想される、と指摘している。

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