「熊のジョン」を媒介とした『ベーオウルフ』と話型AT301「甲賀三郎伝説」との関連について

書誌事項

タイトル別名
  • クマ ノ ジョン オ バイカイ トシタ ベーオウルフ ト ワガタ AT301 コウガ サブロウ デンセツ トノ カンレン ニツイテ
  • The Relation between Beowulf and the Tale of Koga-Saburo,Tale Type AT301, with "Bear's Son'' Type Stories into Consideration

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抄録

我が国の「甲賀三郎伝説」は、話型の国際分類であるAT301に属すると指摘されている。古英詩『ベーオウルフ』はAT301の元祖ともみなされるが、一方で、この話型に属するか否かの議論がある。本稿は、『ベーオウルフ』と「甲賀三郎伝説」とを話型で比較することを出発点として、AT301の話型が発達していく流れにおける両者の位置を見定め、両者の関連の態様を検討する。結論を言えば、「甲賀三郎伝説」はAT301の話型の流れにあって、ほぼ完成した形を示すのに対し、『ベーオウルフ』はAT301が完成する途上にあるといえる。しかし、両者ともその流れの中にあるという意味で関連している。

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