幼児教育における協同性概念の再定位 ―無藤隆「身体知としての協同」を手がかりに―

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抄録

要旨:2005 年の中央教育審議会の答申、2008 年の幼稚園教育要領の改訂を経て、幼児教育学・保育学の領域において、「協同」というキーワードが議論されるようになってきた。そして、現在、2018 年の幼稚園教育要領の改訂に向けて、新たな望ましい資質・能力としての「協同性」についての議論が深められている。このような経緯を踏まえ、本稿は、協同性概念を再定位しようとするものである。その際、これまでの一連の議論の主導者とも言える無藤隆の著作からその概念を抽出するが、そこから浮かび上がってくるのが「身体知としての協同性」である。この身体知という発想は、現在の幼児教育における協同性の捉え方にはあまり理論的には反映されていないものである。本稿論者は、今後身体から協同性を捉えなおしていくための準備作業として、この無藤の概念を手がかりに協同性概念の整理と経緯説明を行った。

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