大外刈への恐怖感の有無は柔道初心者における受け身動作のキネマティクスと関連するか? : 予備的研究

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  • Is perceived fear of being thrown related to changes in breakfall kinematics in novice judokas? : A preliminary study
  • Is perceived fear of being thrown related to changes in breakfall kinematics in novice judokas? : A preliminary study

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抄録

大外刈に対する恐怖感は適切な受け身動作の習得を妨げ, 頭部外傷発生のリスクを高める可能性がある.本研究の目的は, 柔道初心者における大外刈への恐怖感の有無と受身動作のキネマティクスとの関連を明らかにすることであった. 10人の男子大学生柔道初心者および8人の柔道熟練者が本測定に参加した. 大外刈に対する受け身動作を3次元動作解析装置により測定し,頸部, 体幹, 股関節, 膝関節の矢状面角度変化および頸部伸展運動量を算出した. また, 大外刈への恐怖感を5段階のリッカート尺度で回答させ, 初心者の対象を「恐怖感有り」群, 「恐怖感無し」群, に群分けした. Kruskal–WallisテストおよびSteel-Dwass法による対比較により各測定変数を3群間で比較した(P < 0.05). 初心者群間では左膝角度を除き, 受け身動作時の関節角度の有意な違いは認められなかった. また, 最大頸部伸展運動量についても初心者群間において恐怖感の有無による差は認められなかった. 本研究の結果, 柔道初心者において大外刈に対する恐怖感と受け身動作のキネマティクスとの関連は認められなかった.

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