学生時代に研究指導を受けた経験が現在の研究指導に与える影響 : 従弟モデルの再検証

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タイトル別名
  • Reconsidering the apprenticeship model in research supervision
  • 学生時代に研究指導を受けた経験が現在の研究指導に与える影響 : 徒弟モデルの再検証
  • ガクセイ ジダイ ニ ケンキュウ シドウ オ ウケタ ケイケン ガ ゲンザイ ノ ケンキュウ シドウ ニ アタエル エイキョウ : トテイ モデル ノ サイケンショウ

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抄録

徒弟モデルは従来の研究者養成において大きな影響力を持っていたが、今日ではその閉鎖性が批判されることが多い。本稿では、「SPODフォーラム 2016」参加者の一部に対する質問紙調査と神戸大学の人文・社会科学系教員に対する面接調査により、大学教員が学生時代に受けた研究指導が現在の自身の研究指導にどのような影響を与えているかを明らかにする。調査の結果、学生時代の指導教員から受けた研究指導と自身の研究指導との関係性は、順接的な場合と逆接的な場合の両方が存在することがわかった。また、専門性によらず、教員の人格的な影響に関する内容も存在することがわかった。この結果に基づき、大学教員の研究指導上の特性を次の3つのタイプに分類した。第一は、自身の指導教員の具体的な指導方法を現在の自身の研究指導に内面化している「スキル継承型」である。第二は、自身の指導教員の方法は必ずしもモデルとはならなかったが、自分なりに創意工夫して研究指導の方法を試行している「創意工夫型」である。第三は、自身の指導教員の人間的な側面についてさまざまなプラスの影響を受けており、それを内面化している「人格感化型」である。

収録刊行物

  • 大學教育研究

    大學教育研究 25 29-42, 2017-03

    神戸大学大学教育推進機構

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