心理的ウェルビーイングとウェルビーイング療法に関する展望

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書誌事項

タイトル別名
  • Psychological well-being (PWB) and well-being therapy (WBT) : a review
  • シンリテキ ウェルビーイング ト ウェルビーイング リョウホウ ニカンスル テンボウ

抄録

本稿の目的は,心理的ウェルビーイング(PsychologicalWell-Being:PWB)および,ウェルビーイング療法(Well-BeingTherapy:WBT)についてレビューすることであった。まず先行研究を概観したところ,PWBはさまざまな精神疾患との関係性が示されており,PWBの向上が精神疾患の改善に有効であることが示唆された。次に,WBTのこれまでのエビデンスを概観したところ,WBTは認知行動療法(CognitiveBehaviorTherapy:CBT)に追加されて実施されることが多いとわかった。しかし,CBT単独の実施より,CBTにWBTを追加した方が,効果が高いかについては,今後検討していく必要性があげられた。最後にWBTでは"肯定的な側面の否定や割り引き"という思考の誤りを扱っている可能性が推察された。そのためWBTの介入により,この思考の誤りが変化しているかについて検討する余地がある。

収録刊行物

  • 心理臨床科学

    心理臨床科学 6 (1), 43-52, 2016-12-15

    心理臨床科学編集委員会

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