安心に関する文献検討 ‐子育て中の母親への適用に向けて‐

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  • アンシン ニ カンスル ブンケン ケントウ : コソダテ チュウ ノ ハハオヤ エ ノ テキヨウ ニ ムケテ

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抄録

子育て中の母親から安心という言葉がよく聞かれ、少子化対策でも達成すべき重要な目標とされている。安心は多用される言葉であるにもかかわらず、その明確化がされてこなかった。本研究の目的は、国内看護学領域の文献検討により安心の概念を明確にすることである。学際的な論文6件と一般図書14件を分析し、看護実践に関する文献22件の分析を行った。 学際的な側面から安心を分析したところ、安心の特性として《心が安らいでいる》《安定している》《信頼が築かれている》《安全が保障されている》《できると信じている》《求めるもの》《主観的なもの》というカテゴリーが明らかにできた。一方、国内の看護実践の文献で示された先行要件として《信頼関係をつくる》《受容する》《そばにいる》《情報を提供する》《環境を整える》、属性として《受け入れられている》《つながりがある》《信頼できる人がいる》《できる感覚がある》《不安がない》、帰結として《充足》《回復》《安定》《関係性の構築》《自立》というカテゴリーが分類された。看護実践の文献においては、看護職と対象者間の信頼関係、対象者ができると思える関わりが重要であり、母親のポジティブな側面のひとつとして安心に着目した働きかけを行うこと、看護援助のアウトカムとして定義づけられることが必要であると考えられた。

identifier:http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/301

収録刊行物

  • 人間看護学研究

    人間看護学研究 15号 41-51, 2017-03-01

    滋賀県立大学人間看護学部

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