生活保護のスティグマに関する経済学的研究のサーベイ

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タイトル別名
  • A survey of economic studies in welfare stigma
  • セイカツ ホゴ ノ スティグマ ニ カンスル ケイザイガクテキ ケンキュウ ノ サーベイ

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抄録

生活保護のような公的扶助の受給者は,あたかも他の社会構成員から負の烙印を押されているかのように精神的負担を負う。このようなある個人や集団に対して形成される負の烙印のことをスティグマと呼ぶ。生活保護の文脈では,受給を申請するインセンティブを抑制する要因の一つとして広く考えられている。スティグマには不正受給を抑制する正の効果と正規の受給者にも心理的負担を強いるという負の効果がある。特に,近年では低補足率に関する研究も次第に増えており,それらの多くがスティグマの重要性を示唆している。本稿では,生活保護のスティグマの理論分析を行った代表的文献を紹介しつつ,スティグマに関する理論研究の現状と課題,そして今後の可能性を示す。

収録刊行物

  • 経済論究

    経済論究 158 1-6, 2017-07-28

    九州大学大学院経済学会

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