歩行中の自身による掛け声は歩行リズムを安定化させるか : 低体力高齢者への応用

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  • Verbal counting while walking stabilize gait rhythm? : application to lower-physical-fitness elderly
  • ホコウチュウ ノ ジシン ニヨル カケゴエ ワ ホコウ リズム オ アンテイカ サセルカ : テイタイリョク コウレイシャ エノ オウヨウ

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抄録

本研究では、19名の介護認定者を含む低体力高齢者を対象に歩行中の自らの掛け声が歩行リズムを改善するか否かを検討した。参加者は自身で決めたペースで4分間連続して歩行するように案内された。ストライド間隔は参加者の靴の中に設置されたフットスイッチで得られ、フラクタル指数が計算された。低体力高齢者の掛け声なし歩行の平均αは0.69であった。この値は健常な成人を対象とした我々の先行研究の値よりも低く、低体力高齢者の歩行リズムが不安定であることを意味している。参加者全体では、歩行中の掛け声の有無におけるαに有意な差はなかった。本研究では、参加者をαの中央値で二群に分けて、二元配置分散分析を実施した(交互作用:p = 0.055)。α低値群では、自身の掛け声により歩行におけるαが増加した(0.57 ± 0.08 → 0.63 ± 0.18)。したがって、歩行中の自らの掛け声は低体力高齢者の歩行リズムを安定させるかもしれない。

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