先天性心疾患をもつ子どもをひとり立ちするまでに育てた母親のライフストーリー

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タイトル別名
  • The life story of a mother who raised her child with congenital heart disease through to independence

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抄録

【背景】先天性心疾患をもつ子どもは,社会参加する発達段階に達した時に直面する問題は大きい.しかし,その子どもを育てる母親の関わりに関する先行研究は少ない. 【方法】先天性心疾患をもつ子どもの出産から成人期に至るまでの母親のライフストーリーを通して,子どもがひとり立ちするための母親の関わりの具体的事例を明らかにした. 【結果】母親の子育てストーリーは,<一日一日を短い命と共に過ごす覚悟で育てる><わが子の生きようとする力を発見する><できる限りわが子の興味があることをやらせる><学校の支援を信じてわが子の手を思い切って離す><わが子に自分自身の病気を理解させる><病気に逃げこまないで,自分自身の努力が必要なことをわが子に伝える><わが子の意志決定を見守る><守る会の仲間から子育てのヒントを得る><わが子をできるだけ普通に育てる>から構成された. 【結論】子どもがひとり立ちするための母親の関わりとしてもっとも重要なことは,母親が子ども自身のもつ力をキャッチして他者の支援を信じて子どもの手を思い切って離すことである.

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