Self-repair and self-monitoring with the editing term well in narrative in view of stance

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抄録

編集標識wellを伴う自己修復が話者の自己モニタリングに基づくスタンス行為であることを示すため、修復及びモニタリング(Levelt 1983)、スタンス(Du Bois 2007)、対話統語論(Du Bois 2014)の理論に基づいて、語りに焦点を当てて分析を行った。その結果、wellを伴う自己修復は単に「誤り」を「訂正」するのではなく、事象に対する話者の主観的評価を推移させ別スタンスから言及する形に修正することが明らかになった。話者自身の先行スタンスと後続スタンスとの間のメタレベルの関係を調整する際にwellが生起し、発話対象に関わる事実関係や順序等に関する自己修復がなされる。また、自己開始による自己修復という一見自己完結的な独話部分が自己モニターに基づいて対話性を示すことが明らかになった。さらに、談話標識wellのスタンス調整機能(Sakita 2013a, 2013b, 2013c, 2017)を自己修復においても確認し、日常のあらゆる場面での言語運用におけるスタンスの肝要な役割を解明した。

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