聴覚障害者に関する障害認識についての調査分析―手話通訳者を対象とした調査結果をもとに―

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of Sign Language Interpreters’ Recognition of Deaf and Hard of Hearing People

抄録

聴覚障害は外見では分からない障害であり、また聞こえ方、失聴時期等の多様な障害実態があり、かつ 誤解を受けやすい障害であるといわれている。そこで日頃から聴覚障害者のコミュニケーション保障およ び情報保障に携わる手話通訳者を対象に、聴覚障害者についての障害認識を問う調査を実施した。その結 果、コア・カテゴリーとして出現数の多い順に、【聴覚障害者独自のコミュニケーション】【聴覚障害は情 報アクセス障害】【ろう文化は聴覚障害者の独自の文化】【理解困難な障害】【オーディズム:聴者至上主 義】【手話コミュニケーションの特徴】の6 つが生成された。【聴覚障害者独自のコミュニケーション】【聴 覚障害は情報アクセス障害】の出現数が多いのは、手話通訳という業務上の理由からであることは推測で きる結果である。また、【ろう文化は聴覚障害者の独自の文化】が生成されたことは、わが国においても ろう文化の理解が定着してきているという実態が明らかとなった。

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