高齢競歩実践者におけるADL能力と転倒関連体力との関連

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  • コウレイ キョウホ ジッセンシャ ニ オケル ADL ノウリョク ト テントウ カンレン タイリョク ト ノ カンレン
  • Relationships between ADL ability and fall-related physical fitness in older race walkers

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type:Article

本研究は60歳以上で通常の運動習慣を有する者および競歩種目の技術を会得している者における現状のADL能力と転倒リスク,転倒関連体力を調査・測定し,両者の差異を検討することを目的とした。競歩の技術を会得した60歳以上の男女14名と,地域のスポーツクラブに参加している60歳以上の男女16名を対象に文部科学省体力テストにおけるADL 調査票,Demura’s Fall Risk Assessment (DFRA)を用いてADL能力と転倒リスクを点数化し,10m歩行テスト,10秒間椅子立ち上がりテスト,開眼片脚立ちテストを用いて転倒関連体力を測定し,各項目の群間差異を一要因の分散分析で比較した。その結果,ADL能力とDFRA(転倒)の得点では統計的に有意な差は認められず,転倒リスクやADL能力に対して,競歩を実践することによる特別な効果はないことが示された。本研究で使用した評価尺度では,競歩を遂行するにあたって重要な股関節伸展筋群を適切に評価できなかった可能性が考えられる。また,歩行速度の向上は,ある閾値以上に到達するとADL能力の向上や転倒リスクの低減との関係性が変化し,相関が弱まる可能性が推察された。

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