Abstract
「社会脳」を持つヒトにとって,社会的な交渉は生きていくうえで重要である。そうした重要性は,大学の教育現場においても当てはまるものであり,例えば,アクティブ・ラーニングのような形で実際に導入されつつある。その一方で,アクティブ・ラーニングの一手法でもあるグループワークなどの交渉を苦手と思っている学生も少なくはない。このような乖離現象の改善について検討するため,本研究では,認知心理学実験的な要素を含めた授業実践が,受講生の満足度にどのような影響を与えるかについての調査をおこなった。調査者が担当するある少人数授業において,授業初回時に,個人ワークやグループワークなどに対する学生の印象を4段階評定による質問紙調査法によって調査した。個人ワーク,ペアワーク,グループワークを含んだ授業実践の後,それぞれの授業実践に対する学生の満足度を4段階評定による質問紙調査法によって調査した。その結果,最初の調査において,学生はグループワークや学びに対する関心度が低かった一方で,授業実践後のグループワーク等に対する満足度は非常に高くなる結果が得られた。これらの結果は,認知心理学的要素を絡めた教授法には,社会的な交渉を促進させるための効果が存在することを示唆する。
Journal
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- 東洋学園大学紀要 = Bulletin of Toyo Gakuen University
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東洋学園大学紀要 = Bulletin of Toyo Gakuen University 26 (2), 1-14, 2018-02-15
[出版社不明]
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699871651456
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- NII Article ID
- 120006476572
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- ISSN
- 09196110
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1587/00000084/
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
- KAKEN