画家ツェツィーリエ・グラーフ・プファフとユダヤ人画商 : ナチ略奪書籍の蔵書票を契機に

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  • ガカ ツェツィーリエ ・ グラーフ ・ プファフ ト ユダヤジン ガショウ : ナチ リャクダツ ショセキ ノ ゾウショヒョウ オ ケイキ ニ

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本稿は、あるナチ略奪書籍の帰属が蔵書票によって明らかとなったことを受けて、鴎外の『独逸日記』に登場し、のちにナチと関係を取り結ぶことになる画家ツェツィーリエ・グラーフ・プファフとユダヤ人画商との関係を確認するものである。バイエルン州立図書館は、同館所蔵のナチ略奪書籍について、蔵書票の名前により元の所有者がユダヤ人画商カスパリであることを確定している。これを受けて本稿は、まず同図書館が明示していない蔵書票の作者を画家ツェツィーリエと同定し、この画家と画商の関係へと調査をすすめた。その結果、彼女が関わった画商にはユダヤ人が多く、ユダヤ人画商は前衛的な作品だけでなく保守的な作品も扱い、美術界をリードしていたことを指摘した。

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