「道徳の時間」成立期における教育的関係をめぐる論議 Arguments over Educational Relationship in Moral Class around 1950-60's
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抄録
本稿では,教育的関係をめぐる言説について,道徳教育に携わる教師のあり方に言及した1950 ~ 60 年代の論考を取り上げて検討した。「道徳の時間」特設前後には,学級や学校の雰囲気づくり,共感的な子ども理解,教師の姿による感化,子どもへの愛情や教師としての使命感,教職の専門性などが主張されたことが明らかになった。道徳授業における「教師−児童生徒」関係への言及が少なかったのは,学校の教育活動全体を通じておこなう道徳教育を重視した全面・特設主義の影響によるものと考えられる。
収録刊行物
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- 研究集録
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研究集録 (168), 39-48, 2018
岡山大学大学院教育学研究科