岩手県船越湾に生息する長寿二枚貝殻を利用した古環境・炭素循環研究

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  • Studies on paleoenvironment and carbon cycles using long-lived bivalve shells collected from Funakoshi Bay, Iwate prefecture
  • イワテケン フナコシワン ニ セイソク スル チョウジュ ニマイ カイガラ オ リヨウ シタ コ カンキョウ ・ タンソ ジュンカン ケンキュウ

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抄録

二枚貝の殻は過去の環境変化を記録するもっとも重要な記録媒体の一つである.その理由として,種によっては数十年以上生きることができること,高緯度から低緯度の淡水・汽水・海水に広く分布すること,などが挙げられる.我々はこれまで,東北日本に位置する船越湾に生息する長寿の冷水二枚貝の一種ビノスガイ(Mercenaria stimpsoni, Stimpson's hard clam)に着目し,研究を行ってきた.これまでの研究を通じて,ビノスガイが冬季に殻成長を停止すること,100歳を超す寿命を持つこと,といった新知見が得られている.本稿では,我々がこれまで取得してきた,生貝および死殻に対する予察的な年輪年代学的・地球化学的(酸素同位体・放射性炭素など)記録を紹介する.これらの記録を集約することで,北西太平洋における過去150年間のマスター曲線の作成と環境変動(例えば,古水温や核実験由末の放射性炭素ピーク曲線など)の復元を目指している.

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