自己愛傾向はスマートフォンへの没入をもたらすか : 地下鉄内での行動観察に基づく検討

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書誌事項

タイトル別名
  • Narcissism and Immersion in Smartphones : A Behavioral Observation Approach
  • ジコアイ ケイコウ ハ スマートフォン ヘノ ボツニュウ ヲ モタラスカ チカテツナイ デノ コウドウ カンサツ ニ モトヅク ケントウ
  • ジコアイ ケイコウ ワ スマートフォン エ ノ ボツニュウ オ モタラス カ : チカテツ ナイ デ ノ コウドウ カンサツ ニ モトズク ケントウ

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抄録

原著

公共の場における歩きスマホ行動などのスマートフォンへの没入は、周囲の環境への注意を減退させるなど重大な事故につながりかねない。本研究では、心理特性である自己愛傾向の高さが実際のスマートフォン利用と関連しているかについて、生態学的妥当性の高い行動観察の手法を用いて検討した。地下鉄内のスマートフォン利用者を対象にタブレットPCを用いて、スマートフォンの利用状況および利用コンテンツ、外見的特徴に基づく自己愛傾向を測定した。相関分析の結果、自己愛傾向の高さと歩きスマホ行動およびゲーム利用との間に有意な正の相関関係がみられ、外見的特徴から推測される自己愛傾向の高い個人は歩きスマホ行動を取りやすく、ゲームをプレイしやすいことが明らかになった。これらの結果から、自己愛傾向の高い個人はスマートフォン利用から得られる心理的な報酬を求めてスマートフォンに没入している可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 18 43-52, 2018

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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