家計調査にみる食消費と経緯度との相互関係に基づく日本の食における地域性の解析

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タイトル別名
  • The Analysis of Food Locality Based on the Family Income and Expenditure Survey in Japan with the Focus on the Relationship between the Food Consumption and the Longitude and Latitude
  • 家計調査にみる食消費と経緯度との相互関係に基づく日本の食の地域性の解析
  • カケイ チョウサ ニ ミル ショク ショウヒ ト ケイイド ト ノ ソウゴ カンケイ ニ モトズク ニホン ノ ショク ノ チイキセイ ノ カイセキ

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抄録

平成19年総務省統計局「全国家計調査年報」の「食料」部門における各項目の金額(支出金額252項目)、数量(購入量141項目)、価格(141項目)と47都道府県庁所在地の経緯度との相互関係について相関係数を算出・解析し、下記のごとき結果を得た。(1)経緯度と金額、数量、価格との相関係数の値は+0.803~-0.734と広範囲にわたっていた。これらの結果から、食料各項目と経度、緯度との関係は、無関係から関連性の高いものまで多様である。(2)経緯度と消費との相関は正の相関が負よりも多数であることから、食料消費は日本の南・西方面よりも北・東方面が盛んである。(3)経緯度と消費との相関係数(絶対値)は北緯より東経との値に大きな値を示す項目が多いことから、食料生産に直接関わると思われる緯度よりも、主に人文的な影響を与えると思われる経度の方が、食料消費への影響が大きいという可能性を認めた。また、日本国土の経度を愛知(名古屋市)・岐阜(岐阜市)・福井(福井市)以東と三重(津市)・滋賀(大津市)以西で東西二分し、相関関係を比較・解析した結果、食文化の東西についての新知見を得た。

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