戦後初期における入門期国語教科書の改革

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タイトル別名
  • A Study of Primer Textbooks Revision in Japanese Language in the Early Postwar Years
  • センゴ ショキ ニ オケル ニュウモンキ コクゴ キョウカショ ノ カイカク

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抄録

『まことさんはなこさん』・『いなかのいちにち』・『いさむさんのうち』(1949年、写真1)は、戦後初期における入門期国語教科書として編纂された。GHQ/CIE係官として着任したヤイディ(Jeidy)及びストリックランド(Strickland)は、その中身(内容・表現)について厳しく検閲した。内容としては連続性のある読み物(ストーリーメソッド)に、また表現については語彙の提出を少数にすることを求めた。文部省は、これらの指示に基づいて、入門期国語教科書を大改訂した。こうしてできあがった3冊の入門期国語教科書の編纂方法は、これに続く検定国語教科書の編纂方法に大きな影響を与えた。これら入門期国語教科書の編纂は、母語学習の国語教科書編纂に外国の検閲(指導)を受けたという点で、国語教科書史上まさに画期的なできごとであった。

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