<論説>赤松被官浦上氏についての一考察 : 浦上則宗を中心に

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タイトル別名
  • <Articles>Uragami Norimune : A Protégé of the Akamatsus
  • 赤松被官浦上氏についての一考察--浦上則宗を中心に
  • アカマツ ヒカン ウラガミ シ ニ ツイテ ノ イチ コウサツ ウラガミソクソウ オ チュウシン ニ

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抄録

嘉吉の乱から応仁・文明期の頃にかけて、多くの守護大名家において、その領国支配の実質が守護の代官的被官層の手に握られてゆく状勢が目立つ。しかし、このような守護代層の行動も、当時においては、なお室町幕府=守護体制の外での自立的行動として出てきたものではなかった。かれらは、衰退期にありとはいえ未だ権威を失いきってはいなかった将軍=守護権力を利用するに最も近い位置を占め、他面、領国における在地の勢力として成長しつつある中小領主層を直接に掌握し得る在地性を、守護よりもより多くもっていた。この衰退期の幕府=守護体制の中での上部権力と下部勢力の結節点を握る中間勢力的な存在が、この時期における守護代層の姿であり、そのことがまた、かれらの権勢を大ならしめた基礎条件でもあった。このような守護代層の姿を、応仁・文明期前後の守護赤松家において中核的な勢力を形成した宿老浦上則宗の動向を通じて考察を試みた。

収録刊行物

  • 史林

    史林 54 (4), 509-543, 1971-07-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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