『楞伽経』と三性説の構造的変化について : 縁起説と依他起性を手がかりとして  [in Japanese]

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最古の三性説を説く『菩薩地』においては、勝義に実在するvastuを中心とした、唯識思想とは結びつかない実在論的な思想を説いている。しかし、『大乗荘厳経論』や『中辺分別論』といった論書に至ると、実在論的な思想は影を潜め、唯識無境と結びつき、空性が実在するという説へと展開する。こうした実在論的な思想から唯識三性説へと展開する三性説の思想史に、『楞伽経』がどのように位置づけられるかを考察しようとするのが本稿の目的である。その考察の手がかりにするのが『楞伽経』の縁起説と依他起性の概念である。考察の結果、『楞伽経』の縁起説は龍樹文献群に説かれるものと同一であり、その三性説は龍樹の縁起思想に基づいたものから唯識と結びついたものへと展開していることが分かった。これは、龍樹系の三性説を伝える『楞伽経』が瑜伽行派に影響を及ぼし、実在論的三性説から唯識三性説への展開を促したことを示唆しているだろう。楞伽経三性説縁起龍樹

Journal

  • 佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇

    佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 (47), 1-18, 2019-03-01

    佛教大学大学院

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    120006599958
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AA12387923
  • Text Lang
    JPN
  • Article Type
    departmental bulletin paper
  • ISSN
    1883-3985
  • Data Source
    IR 
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