古文読解における係り結び ―『土佐日記』における「ぞ」「なむ」を中心に―

書誌事項

タイトル別名
  • Kakari-Musubi in Classical Japanese Reading : Focused on Zo and Namu in Tosa Nikki
  • コブン ドッカイ ニ オケル カカリムスビ : 『 トサ ニッキ 』 ニ オケル 「 ゾ 」 「 ナ ム 」 オ チュウシン ニ
  • 漢文の係り受け構造の図解
  • カンブン ノ カカリ ウケ コウゾウ ノ ズカイ

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抄録

古典読解に係り結びを生かす方法を考えるため,『土佐日記』に係り結び(係助詞)がどのように現れているかを調べた。とくに,地の文における,「強意」を表す係助詞「ぞ」,「なむ」を含む係り結びの用法を探った。その結果,「ぞ」と「なむ」には,ともに,係助詞の用法として,⑴限定・対比・排他的な意味を表す用法(卓立強調),⑵感情の焦点を表す用法(情緒的な強調)が見られたほか,係り結びの談話的な機能として,⑶話に区切りをつける用法が見られた。このうちの⑶などは,文章構成を把握するのに役に立つものであり,古典の読解に活用できるものと思われる。

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