A Study on Teacher Professionality in Inclusive Education

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  • インクルーシブ教育における教師の専門性に関する考察
  • インクルーシブ キョウイク ニ オケル キョウシ ノ センモンセイ ニ カンスル コウサツ

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Abstract

本稿の目的は、近年急増している発達障害の児童生徒や日本語指導が必要な児童生徒に適切な教育を提供し、社会的包摂をめざすインクルーシブ教育において、通常学校/通常学級を担当する一般教員に求められる専門性とは何かを、対象となる児童生徒の実態および支援の枠組みから検討することにある。実態把握では文部科学省が公表する各種資料を用いて、また現行の支援の枠組みについては中教審報告で示された内容について検討した。 本稿で得られた知見を整理すると、以下のようになる。 第一に、「発達障害等のある児童生徒」および「日本語指導が必要な児童生徒」への支援および指導においては、それぞれ共通する部分が多いことが明らかとなった。その一つが学校内外の関係者・協力者、保護者らとの「連携能力」である。連携能力の向上には、学校内では「同僚性 collegiality」が、外部機関等との間では「協働 collaboration」概念がその作用に影響を及ぼす。 第二に、教員の専門性について「同僚性」や「協働」の概念が言及されるとき、それは主として教科指導の文脈において論じられるが、インクルーシブ教育においてもこれらの概念は重要な位置を占めていることが明らかとなった。 結論として、これらの知見には課題もあることを指摘した。その課題とは、一般教員の「支援」に対する意識が未だ十分ではないこと、したがって、そのために意識を向上させる仕組みが必要なことである。

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