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Abstract
近年,学校教育における学習の真正性が重視される中で,単純にとにかく高い真正性に無条件に価値があるというよりは,むしろ教育的配慮に基づいて真正性の高さを調整する必要性が示唆され始めている。本稿は,そうした真正性の高さのバランスを検討する際の基礎資料を提供することを目的とし,集団での意思決定場面を取り入れた数学の授業実践の事例を報告するものである。本実践では,高校2年生に対数概念の応用を指導する一環として,適切に問題を解決するためにはどの情報カードを選ぶべきかという課題を生徒達に与え,選んだ結果によっては問題が解けないかもしれないというリスクを伴う,集団での意思決定場面を設定した。授業実践の反省から,生徒達にとっての真正性を第一に考えながら,他の観点からの真正性を徐々に高めていくという学習過程の可能性が示唆された。
Journal
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- 中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校
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中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 59 162-167, 2019-03-31
広島大学附属福山中・高等学校
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224858939392
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- NII Article ID
- 120006624262
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- NII Book ID
- AN00146014
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- DOI
- 10.15027/47530
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- ISSN
- 09167919
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Allowed