共生社会構築の基盤としてのCaring with (2) ケアの責任を問う : Caring with の関係性からの考察

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  • キョウセイ シャカイ コウチク ノ キバン ト シテ ノ Caring with(2)ケア ノ セキニン オ トウ : Caring with ノ カンケイセイ カラ ノ コウサツ

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[要旨] デモクラティックな社会の対極にあるものとして、村落共同体はその保守性を否定的に捉えられてきた。しかしながら、大家族での子育て、儀礼のみならず共同体の知識や技術の伝達の場でもある葬儀、祭礼等の共同作業の例を考えてみると、政治学者 J. トロントが提示する多面的なケアのプロセスをたどっている。すなわち (1)ケアのニーズを明らかにする (2) ケアの責任を引き受ける (3) ケアを実践する (4)ニーズが充足されたのかどうか応答するという 4 つの局面を踏まえて(5)caring with として信頼と尊厳に基づいてケアのプロセスをふりかえることがなされている。そして、共同体の人びとは共同作業を通じて、「コミュニティに根差したわれわれのアイデンティティ」を醸成させている。このように、村落共同体では誰もがケアの「公の責任」から逃れず、caring with に至るケアの関係性が豊かに育まれる可能性がある。

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