知里氏の民族誌研究の可能性 : 近世蝦夷地の漁場儀礼分析への応用の試み

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Abstract

生誕百周年記念シンポジウム「知里真志保 人と学問」. 平成21年2月22日. 札幌市.

知里・小田『ユーカラ鑑賞』(昭和31年)に関する思い出(石森延男/藤女子大学)同書所収「松前の若殿が所作しながら歌った神謡」の最近の評価(佐藤2007)・「知里は、この神謡が歴史的事実を反映して語られていると考えている」「知里は、アイヌの口頭伝承からアイヌの歴史を読み解くということを、説いたのである」「『松前の若殿が所作しながら歌った神謡』は、和人の侵略が始まって以降の神謡であることは明確であるし、その物語の具体性から、この神謡が実際に起こったことをモデルにしていると考えることは不自然なことではない」・「松前の若殿が所作しながら歌った神謡」は「ホロベツに伝承された神謡」(『ユーカラ鑑賞』)。知里氏の幌別をフィールドにした研究は、『アイヌ民譚集』などの口承文芸のみではなく、佐藤三次郎との協業を含む民族(民俗)誌研究や山田秀三との協業を含む地名(地誌)研究にそのウイングが広がっている。・報告者は、口承文芸研究の歴史性に関する見識を持つものではないため、文献史学の側から直接参考とした知里氏の民族誌研究、とりわけ漁場儀礼に関するそれを取り上げ、お話し申し上げたい。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1050282677543741952
  • NII Article ID
    120006660449
  • HANDLE
    2115/38286
  • Text Lang
    ja
  • Article Type
    conference paper
  • Data Source
    • IRDB
    • CiNii Articles

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