書誌事項
- タイトル別名
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- Aryl Hydrocarbon Receptor Activation Induced by Epidermal Growth Factor Receptor Inhibitors in Human Keratinocytes and Sebocytes: A Possible Mechanism of Acneiform Eruption
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抄録
上皮成長因子受容体阻害薬は進行期の癌に対して有効であるが,しばしば,副作用としてざ瘡様発疹症を生じる.これには脂腺の活動性が増加することが関連することが示唆されているが,その機序はほとんど知られていない.我々は,1)芳香族炭化水素受容体が毛包上皮細胞や表皮細胞の細胞分化を制御し,脂腺の活動性も制御すること,2)上皮成長因子受容体シグナルと芳香族炭化水素受容体シグナルはp300 タンパクを共有しており,お互いに競合しあうこと,3)上皮成長因子受容体阻害薬の投与を開始すると皮脂の分泌が増加すること,という事実に基づき,上皮成長因子受容体阻害薬によって芳香族炭化水素受容体の活性化されることが,ざ瘡様発疹症の発症に関与しているのではないかという仮説を立てた. / この仮説を証明するために,正常ヒト表皮細胞とヒト脂腺細胞のcell line であるSEB-1 細胞に対して,上皮成長因子受容体阻害薬(ゲフィチニブ,抗上皮成長因子受容体抗体)を投与し,芳香族炭化水素受容体が活性化されるかを検討した.ゲフィチニブ,抗上皮成長因子受容体抗体の投与は,CYP1A1 の発現の増加を誘導し,この現象は芳香族炭化水素受容体に対する内因性リガンドであるFICZを投与するとさらに増強した.また,SEB-1 細胞にゲフィチニブを投与したところ,皮脂の分泌が増加し,FICZ を投与するとさらに皮脂の分泌は増加した.さらに,芳香族炭化水素受容体の発現をsiRNA によって低下させた状態では,ゲフィチニブを投与しても皮脂の分泌は増加しなかった. / さらに,in vivo でも同様の結果が得られるか確かめるため,C57BL/6 マウスに対してゲフィチニブを経口投与し,同時に腹部にFICZを外用した.腹部の皮膚を回収し,CYP1A1 の発現について解析したところ,ゲフィチニブを投与すると,CYP1A1 の発現の増加が誘導され,FICZ を外用するとさらにCYP1A1 の発現の増加が増強された. / 以上から,上皮成長因子受容体阻害薬によって生じる芳香族炭化水素受容体の活性化は,ざ瘡様発疹症の発症において重要な役割をしている可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 福岡醫學雜誌
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福岡醫學雜誌 110 (2), 113-121, 2019-06-25
福岡医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699741624320
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- NII論文ID
- 120006707664
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- NII書誌ID
- AN00215478
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- DOI
- 10.15017/2328866
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- HANDLE
- 2324/2328866
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- NDL書誌ID
- 029881232
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- ISSN
- 0016254X
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可