子どもの「ことば」にみる音の響きと身体性

IR

Search this article

Abstract

type:Article

奈良女子大学心理臨床研究 第4号 第1部 研究論文

子どもにとって遊ぶことが自然な表現手段であることからプレイセラピーがおこなわれているが、言葉によるかかわり合いがない訳ではない。言葉によって他者や社会とのつながりを得ると同時に前言語レベルでの総括的体験を粉砕する両刃の特性を理解したうえで、子ども特有の「ことば」に注目した。言葉の秩序にとらわれない子どもが創り出す「ことば」からは、移行対象・移行現象の性質をもつこと、音の響きが生気情報の動きを表すことなどが見いだされ、主観的な体験の全体性を保持しながら、外的な他者とのつながりも可能にしていることが考察された。また、意味内容の理解ではなく、音感性から言葉をとらえることは、今、ここで生じている体験を感じ取ることであり、子どもの「ことば」を聞くセラピストのあり方も示唆された。

Journal

Related Projects

See more

Details 詳細情報について

  • CRID
    1050845763350635136
  • NII Article ID
    120006708448
  • NII Book ID
    AA12714928
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/10935/5309
  • Text Lang
    ja
  • Article Type
    departmental bulletin paper
  • Data Source
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

Report a problem

Back to top