教学と宗教学の幸福な結婚? : 天理教二代真柱・中山正善における教祖論をめぐって

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タイトル別名
  • キョウガク ト シュウキョウガク ノ コウフク ナ ケッコン? : テンリキョウ ニダイ シンバシラ ・ ナカヤマ セイ ゼン ニ オケル キョウソロン オ メグッテ
  • キョウガクトシュウキョウガクノコウフクナケッコン? : テンリキョウニダイシンバシラ・ナカヤマショウゼンニオケルキョウソロンヲメグッテ
  • A Happy Marriage of Theology and Study of Religion? : On the Discourse upon the Foundress in Shozen Nakayama, the second Shinbashira of Tenrikyo

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抄録

type:論文

近代以降,教学・神学と宗教学とが諸宗派において少なからぬ緊張関係をもつなか,天理教学と宗教学は例外的に「幸福な結婚」を果たしたようにみえる。 だが,今日の人文社会科学における近代的学知の批判的再検討は,近代宗教学に多くを負っている天理教の教義形成の陰に隠れ,以後の天理教学の眼差しを逃れてきたものを考えることを促している。本稿はまず,島薗進を嚆矢とする中山正善の教学に対する批判,とりわけ教祖論に対する先行の批判を検討し,実証主義に則って進められた教祖論の盲点を「声の信仰」に認める。姉崎正治の薫陶を受け,「史実」や「文字」を重んじた中山正善以後の教学の近代性を問題化しながら,近代的眼差しを逃れ,あるいは内から揺さぶる「声」の痕跡を浮かび上がらせる。

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