11Sグロブリン変異大豆における豆腐加工適性とジスルフィド結合蛍光標識

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タイトル別名
  • Quality evaluation of 11S globulin-mutant soybean for tofu preparation
  • 11Sグロブリン ヘンイ ダイズ ニ オケル トウフ カコウ テキセイ ト ジスルフィド ケツゴウ ケイコウ ヒョウシキ

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抄録

豆腐ゲルの形成においてタンパク質ジスルフィド結合の解裂再会合は重要な役割を果たしている。これまでに蛍光色素標識法を用い、11Sグロブリンのジスルフィド結合とグルコノデルタラクトン凝固充填豆腐の破断応力との相関関係を示した。本研究では、凝固剤として塩化マグネシウムとにがりを使用し、11Sグロブリン変異大豆系統を用いて、ジスルフィド結合蛍光色素標識による豆腐物性予測の可能性を検討した。実験に用いた8系統の大豆のうち6系統で、にがりでの凝固性が高い傾向が認められた。塩化マグネシウム凝固豆腐ではジスルフィド蛍光標識強度と豆腐の破断応力に有意な相関はなかったが、にがり凝固豆腐では11Sグロブリン酸性および塩基性ポリペプチドの蛍光標識強度と豆腐破断応力の間に、相関係数0.83および0.86(P<0.01)の正の相関関係がみられた。これらのことから、にがり凝固豆腐において11Sグロブリンのジスルフィド結合を蛍光色素法で解析することにより、豆腐の加工適性を評価する可能性が示された。

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