ビジネス・システムの視点で見たスロヴェニア社会の変化

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  • ビジネス ・ システム ノ シテン デ ミタ スロヴェニア シャカイ ノ ヘンカ

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抄録

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本論文は、ビジネス・システムの視点からスロヴェニアの社会的変化を考察する。幾たびかの政治体制や経済システムの変化にもかかわらず、アルプスの渓谷共同体の生存最低生活を志向するインフォール・セクターと公式セクターが結びつき、前者が後者の発展を支えるというビジネス・システムが最近まで約150年間存続した。このようにして維持してきた強い社会的結束は、スロヴェニアが独立と転換不況のときの困難を切り抜けるのに貢献し、そして政・労・使の協調により、この国が収斂基準を満たし、いち早くユーロを導入することにも貢献した。体制転換後もしばらくはそのビジネス・システムが維持されたが、EMU(経済・通貨同盟)スタンダードの圧力の下で国際的競争が激化し、伝統的なビジネス・システムは限界に達した。2004年の政権交替およびネオ・コーポラティスト的調整ネットワークの解体に向けた動きの根底には、このような社会的変化があったと考えられる。

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