Bibliographic Information
- Other Title
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- 児童虐待の現状とリスク要因
- ジドウ ギャクタイ ノ ゲンジョウ ト リスク ヨウイン
Abstract
児童虐待は著しく増加し深刻な状況にあり,公認心理師を含む多職種のチームアプローチが期待されている。本稿では,それらの連携の基礎となる児童虐待の現状と,リスク要因について概説することを目的とした。平成30年度の全国の児童虐待対応件数は,159,850件であり過去最高であった。また平成29年度の虐待による死亡事例は50例(52人)であり深刻な状況にあった。これまでの調査の結果から,児童虐待の子どものリスク要因は,「激しい泣き」などの育てにくさや,「不登校」や「家出や夜間徘徊」といった非行に関した問題行動がみられた。また養育者のリスク要因としては,養育能力の低さや,社会的な不適応を招く「攻撃性」「衝動性」といった性格的特徴があげられた。このようなことから,公認心理師の相談・援助にあたっては,その症状や問題行動の背景に児童虐待のリスク要因を考慮し,注意を払わなければならないことが示された。
Journal
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- 心理臨床科学
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心理臨床科学 9 (1), 31-38, 2019-12-15
心理臨床科学編集委員会
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224916294528
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- NII Article ID
- 120006798953
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- ISSN
- 21864934
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Allowed