就学準備期から就学期のPrader-Willi症候群児の健康管理に関する記述研究

  • 佐々木 規子
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻看護学分野 山梨大学大学院医学工学総合研究部 ヒューマンヘルスケア学専攻 博士課程
  • 中込 さと子
    山梨大学大学院総合研究部成育看護学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A descriptive study on the health management of preschool and school-age children with Prader-Willi syndrome
  • ケンキュウ ホウコク シュウガク ジュンビキ カラ シュウガクキ ノ Prader Willi ショウコウジ ノ ケンコウ カンリ ニ カンスル キジュツ ケンキュウ
  • シュウガク ジュンビキ カラ シュウガクキ ノ Prader-Willi ショウコウグンジ ノ ケンコウ カンリ ニ カンスル キジュツ ケンキュウ

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抄録

<p>目的:Prader-Willi症候群と診断された子ども(以下、PWS児とする)の就学準備期から就学期の食事や運動・活動の管理状況を明らかにする。</p><p>方法:調査対象は現在4歳から15歳のPWS児であり、それぞれの保護者にPWS児に関する無記名自記式質問紙調査を実施した。調査期間は2016年5月~10月末日であった。調査内容はPWS児の基本属性、これまでに受けた診断と治療、就園・就学状況、食事、運動・余暇の過ごし方とした。</p><p>結果:PWS児の保護者20名から回答を得た。内訳は中学生が4名、小学生が11名、未就学児が5名であった。 PWS児が診断された時期は生後0か月から1歳10か月であった。肥満度判定曲線(日本小児内分泌学会)では14名は正常範囲内であった。6名中やや肥満気味が1名、中等度肥満が3名、高度肥満が2名であった。18 名が成長ホルモン補充療法を受けていた。食事の準備や工夫をしているのは全てが母親によるものであった。 運動・余暇では、水泳、ウォーキング、公園遊び等をしていた。</p><p>考察:対象のPWS児の殆どが成長ホルモン補充療法を受け、食事療法や運動療法に取り組んでいた。その結果、14名が標準体型であったが、これはPWSの早期診断によってPWSの特性を考慮した管理や治療が可能になった影響もあると考えられた。今後、就学児の主な生活環境となる学校を含め、家庭、医療、学校との連携支援を探っていく必要がある。</p>

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