化学療法患者と放射線療法患者の倦怠感の比較

Bibliographic Information

Other Title
  • カガク リョウホウ カンジャ ト ホウシャセン リョウホウ カンジャ ノ ケンタイカン ノ ヒカク
  • Compare the fatigue of cancer patients receiving chemotherapy and radiotherapy in Japan

Search this article

Abstract

application/pdf

Departmental Bulletin Paper

【目的】がん治療として,化学療法を受けている患者と放射線療法を受けている患者の\n倦怠感を比較し,治療による特徴を明らかにすることを目的とした。【対象と方法】A大学病\n院・B病院に入院・外来通院中の化学療法を受けている患者と放射線治療を受けている患者を\n対象とした。対象者にCancer Fatigue Scale(CFS)を使用し自己記述式質問票調査を実施し\nた。同時に一般的背景と,倦怠感に影響を与えていると考えられている症状をあわせて17項目\nを調査した。【結果】対象者は化学療法患者148名,放射線療法患者87名であった。CFS 総合\n得点は,化学療法患者は平均23.4点(SD9.0),放射線療法患者は平均21.2点(SD9.1)であり\n有意差はなかった。CFS 下位尺度得点においても治療間での有意差はみられなかった。それ\nぞれの調査項目間での有意差があった項目はPS,疼痛,発熱,不眠,孤独感,呼吸困難,が\nんの部位の7項目であった。しかし治療間での交互作用があったものは発熱のみであった。\n【考察】本研究の結果より,放射線療法を受ける患者は発熱により倦怠感が増強することが明\nらかにされた。これは,放射線療法は局所治療であり治療部位により倦怠感出現に差があるも\nのの,発熱症状により倦怠感が増強したと考える。化学療法患者では発熱の有無にかかわらず\n倦怠感は強い。しかし,両治療群ともにCFS 総合得点はカットオフポイントである19点以上\nを呈しており,今後は強い倦怠感を有する群での治療別による倦怠感の特徴を明らかにするこ\nとが必要である。

Journal

Related Projects

See more

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top