近年の福祉避難所に関する動向について : 阪神・淡路大震災から西日本豪雨にかけて

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書誌事項

タイトル別名
  • Current Issues of Welfare Evacuation Shelter in Japan : From the 1995 Kobe Earthquake to the 2018 Floods
  • キンネン ノ フクシ ヒナンジョ ニ カンスル ドウコウ ニ ツイテ ハンシン アワジ ダイシンサイ カラ ニシ ニホン ゴウウ ニ カケテ

抄録

一般論文

本稿は、高齢者や障害者などの要配慮者が災害時に避難する施設として整備されつつある「福祉避難所」に着目し、近年の災害を踏まえながら、制度の問題や先行研究について整理するものである。1995年の阪神・淡路大震災から、2018年の西日本豪雨までを踏まえ、先行文献から、福祉避難所に関する課題を整理したところ、次の9つのカテゴリーが得られた。①入所するまでの経路の問題、②施設の設備・備蓄、③開所施設の人員不足、④事前の周知・想定の不足、⑤個人情報保護・名簿作成、⑥避難の長期化・通常業務への影響、⑦多様な要配慮者への対応、⑧収容定員の過多、⑨指定外避難所への対応。この結果を踏まえ、これまで多くの研究や政策は基本的に施設管理者の視点からなされたものであり、事前に施設を利用する当事者の視点に立って、当事者とともに協議することが望ましいこと、指定外の一般避難所であっても「福祉的な要素」をプラスしていくこと、その上で、9つの課題を解決することの重要性を指摘した。

収録刊行物

  • 災害と共生

    災害と共生 3 (2), 27-40, 2020-03

    「災害と共生」研究会

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詳細情報

  • CRID
    1390009224817523072
  • NII論文ID
    120006817110
  • DOI
    10.18910/75402
  • ISSN
    24332739
  • HANDLE
    11094/75402
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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