<論説>形成期の土地共同体 (特集 : 共同体の諸問題)

DOI HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • <Articles>The Formation of the Land Community (Special Number : Studies in the Communal Relations)

この論文をさがす

抄録

封建制度成立期の研究において、旧来兎もすれば、上部構造と下部構造とを夫々別箇に、切り離して取扱う嫌いがあつた。従ってレーエン制と農奴制とは、法制史研究と経済史研究という個々別々の研究分野に、跼蹐せしめられ勝ちであつた。然し乍らこれらは、互に切り離して扱うことを許さない、重要な一面をもつている。いわば両者は相互に、社会史を交渉の「場」としているのである。ここで「共同体」をその主要テーマとし、家父長的家共同体から秘密共同体、更に土地共同体への変貌過程を考察し、封建制度成立期の社会変革を示さうと試みたのである。「共同体」の段階的発展がこれであつて、この運動を媒介として、レーエン制と農奴制との結合が、美事に構築される。その担い手こそ土豪領主であり、彼等こそこの劃期における「村作り」の運動を、主体的に推進したのである。本稿の意図は、その過程の分析にある。

収録刊行物

  • 史林

    史林 38 (6), 484-502, 1955-11-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853649778668544
  • NII論文ID
    120006818014
  • NII書誌ID
    AN00119179
  • DOI
    10.14989/shirin_38_484
  • HANDLE
    2433/249215
  • ISSN
    03869369
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ