「問答法+討議倫理」による対話型授業の考え方と事例としての「科学者と軍事研究について考える」 : 「問答法+討議倫理」によって公共性を考える対話型学習の考案

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タイトル別名
  • Ideas of Dialogue Learning by “Dialectic + Diskursethik” and its Application to “Scientists and Military Research”: Reflection of Public Issue by “Dialectic + Diskursethik”

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抄録

ソクラテスの問答法とハーバーマスの討議倫理を接合することで,対話型学習の新たな可能性を追求した。問答法は問う者が主導権を握るため,専門家と非専門家の間における対話において,非専門家にも対話への積極的参加をもたらす。その一方で,専門家は非専門家から問われることで気づいていなかった視点・論点を見出す。真理発見の共同作業としての働きが問答法にはある。討議倫理は,コミュニケーションの中で,いかに合理性を実現するか,そのための手続き論に徹する。徹することで倫理についての生産的な討議と討議自身の倫理の両方が目指されている。討議倫理は,討議による倫理であると同時に討議における倫理であると考える。公共性の核心は,公論であり,重要なのは,「私の意見」がいかにして「我々の意見」そして公論(public opinion)になるのかである。「科学者と軍事研究」は科学者個人の問題であると同時に,国民の公共的問題でもある。「問答法+討議倫理」をこの公共的問題に適用した。

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