諦観傾向尺度作成の試み

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タイトル別名
  • Development of the Scale of a Personal Tendency with Resignation
  • テイカン ケイコウ シャクド サクセイ ノ ココロミ

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抄録

本研究の目的は、諦観傾向尺度作成のため、諦観傾向に関する項目を作成し、その妥当性及び信頼性を確認することであった。研究1では、大学生101名を対象とし、諦観傾向項目について主成分分析を行った。その結果、15項目中、主成分負荷量の低かった3項目を除いた12項目で再分析を行い、すべての項目が.40以上にまとまった。また、信頼性係数はα=.89となり、非常に高い信頼性を得た。研究2では大学生158名を対象に諦観傾向項目12項目について主成分分析を行った結果、α=.89と高い信頼性を得た。諦観傾向尺度の構成概念妥当性について検討したところ、家族機能(家族との一体感の強さ)との間に弱い負の相関が、恋愛への態度のうち大切・必要の因子との間に弱い負の相関がそれぞれみられ、恋愛への態度のうち刹那的付加的価値との間に弱い正の相関がみられた。諦観傾向が強い者ほど、家族との関係や特定の異性との関係にネガティブな思いを抱いていることが確認できた。これらの結果から、本尺度の信頼性、妥当性の一部が確認された。

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