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- Other Title
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- 二重比較の通時的発達について
- ニジュウ ヒカク ノ ツウジテキ ハッタツ ニ ツイテ
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Abstract
本研究は,二重比較の用例に関する史的コーパス調査及び分析を行い,その結果を踏まえ,二重比較の出現及び消失の動機とメカニズムを解明することを目的としている。特に,二重比較の出現については,屈折比較の一部が,総合的言語から分析的言語への偏流に従った一方向性の変化に沿って迂言比較の用法を発達させていく過渡期において,そうした変化との類推で周辺的に生じたと主張する。また,二重比較の衰退・消失については,屈折比較と迂言比較との間の機能的分業化の流れと,屈折比較から迂言比較への一方向性の変化との相互作用の結果であると主張し,E2期以降は,屈折比較と迂言比較との間の機能的分業が進み,それぞれが主に含む形容詞の種類が1音節形容詞 対 3音節以上の形容詞と相補分布をなす形で変化したことで,屈折比較から迂言比較への一方向性の変化が生じにくくなり,それとの類推で生じていた周辺的構文である二重比較も衰退したと指摘する。
Journal
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- 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編
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北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編 70 (2), 23-29, 2020-02
北海道教育大学
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390857777803709696
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- NII Article ID
- 120006825391
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- NII Book ID
- AA11272030
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- ISSN
- 13442562
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- NDL BIB ID
- 030405070
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN