19世紀イギリス自由教育論争の再整理

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タイトル別名
  • Re-examining the Controversy over Liberal Education in England in the 19th Century
  • 19セイキ イギリス ジユウ キョウイク ロンソウ ノ サイセイリ

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抄録

19世紀半ばから末にかけて、イギリスでは自由教育のあり方をめぐる論争が繰り広げられた。この論争は、当時を代表する知識人の間で重層的に展開され、自由教育論争と総称される。本稿では、19世紀イギリスの自由教育論の論点が、知性と道徳性の関係にあったことを確認したうえで、「自由教育の理想的な教育内容は何か」、「自由教育は誰のための教育なのか」という2つの問いから、代表的な論者とされるJ. H. ニューマン、J. S. ミル、H. シジウィック、T.H. ハクスリー、M. アーノルドの自由教育論・教養論を検討し、自由教育論争の再整理を試みた。本稿での検討を通じて、ニューマン、ミル、シジウィックが、エリート教育としての新たな自由教育のあり方を模索したのに対して、ハクスリーとアーノルドが、エリート教育ではない自由教育のあり方を模索したこと、さらに、それぞれの主張のなかで各論者が知性と道徳性を異なる関係でとらえていたことを明らかにした。

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