大学生の留学動機と学習成果 : 汎用的技能に着目して

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タイトル別名
  • Japanese Students’ Motivations and Learning Outcomes of Studying Abroad: Acquisition of Foreign Language, Communication Skills, and Intercultural Competence
  • ダイガクセイ ノ リュウガクドウキ ト ガクシュウ セイカ : ハンヨウテキ ギノウ ニ チャクモク シテ

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抄録

本稿は、日本人学生は海外留学によってどのような能力を獲得しようと考えているのだろうか、どのような能力を獲得したと自己認知しているのだろうかという問いに対して、彼らの学習動機や学習意欲、学習成果の観点から答えを得ようとするものである。 学生対象のインタビュー調査の結果次のことが明らかになった。第 1 に、留学志向の高低や留学期間の長短にかかわらず、外国語運用能力に係る動機や意欲をもつ学生は多い。一方、留学の成果としての外国語運用能力の自己認知については、留学期間の長い学生のほうがより強く向上を実感している。第 2 に、コミュニケーション・スキルの獲得に意欲づけられて留学を決意する学生はそれほど多くないが、留学の成果に関する語りにおいては、学生は、外国語能力の向上を実感するにつれて、コミュニケーション・スキルが高まっていったと実感している。第 3 に、異文化適応力については、異なる文化に触れたり、多文化を体験したりすることに動機づけられて留学を考える学生は少なくないが、留学先で異文化のなかで当事者になることで、異文化は学習の対象から、自分が学習の主体となってなんとか取り込もうとする対象へと変わっていく。

収録刊行物

  • 大學教育研究

    大學教育研究 28 11-27, 2020-03

    神戸大学大学教育推進機構

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