牧場草地へのキュウシュウジカ侵入の日内,季節ならびに年次変動

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タイトル別名
  • The Diurnal, Seasonal, and Annual Variations of Sika Deer (Cervus nippon nippon) Invasions in the Grassland.
  • ボクジョウ クサチ エ ノ キュウシュウジカ シンニュウ ノ ニチナイ,キセツ ナラビニ ネンジ ヘンドウ

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抄録

牧場草地におけるシカ侵入防止に向けた基礎的知見を得ることを目的とし,牧場草地へのキュウシュウジカ侵入の日内,季節ならびに年次変動について検討を行った.鹿児島大学附属農場入来牧場におけるキュウシュウジカの侵入状況をライトセンサスにより定期的に調査したところ,2005~2006年における平均侵入頭数は58頭/日,2009~2010年,2014~2015年および2017~2018年ではそれぞれ72,177および205頭/日であり,年次変動が認められた(P<0.01).2017年6月~2018年5月にかけて採草地(2ha)への野生哺乳類の侵入状況をセンサーカメラにより調査したところ,撮影された動物種の中ではキュウシュウジカが大半を占め,その出現は夜間(18:00~ 5 :00)に集中していた(P<0.01). 以上より,本研究を行った入来牧場の草地はキュウシュウジカにとって安全かつ良好な餌場として年間を通して利用されており,特に夜間に集中していることが明らかになり,キュウシュウジカの頭数は年々増加していることが示された.

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