学齢期の超低出生体重児における認知機能の特徴とビタミンE投与の効果

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タイトル別名
  • Effects of vitamin E supplementation on cognitive functions among school aged children with extremely low birth weight
  • ガクレイキ ノ チョウテイシュッショウ タイジュウジ ニ オケル ニンチ キノウ ノ トクチョウ ト ビタミン E トウヨ ノ コウカ

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抄録

出生体重が1000g未満の超低出生体重(ELBW)児は,学齢期に学業成績の不振や学習障害 の発症率が高い。そこで,本研究では,9歳のELBW 児18名にカウフマン心理教育アセスメン トバッテリー(K-ABC)とダス- ナグリエリ認知評価システム(DN-CAS)の一部を行い, ELBW 児の認知機能と基礎学力について標準データと比較した。さらに,ELBW 児を乳幼児期 にビタミンE 投与した群(4名)と投与しなかった群(14名)に分け,検査結果を比較した。 結果,ELBW 児は全般的な知能には問題は認められなかった。しかし,個人内での認知の偏り が認められ,継次処理に比べて,同時処理や習得度は低かった。下位検査の項目を分析すると, 認知負荷の高い同時処理課題,実行機能課題,算数で問題が認められた。また,ビタミンE 投 与群は非投与群に比べて実行機能や読み能力の成績が高かった。これらの結果はELBW 児の認 知機能の特異性を示唆しており,学業不振のあるELBW 児に対する適切な指導の立案に役立つ。

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