教科教育研究における質的研究 : GTA による社会科授業研究 (特集 教科教育研究法)

機関リポジトリ オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Qualitative research in subject pedagogy : lesson study on social studies by GTA

抄録

本稿の目的は,教科教育の一つ,社会科教育の研究論文事例を通して,研究法のひとつ,質的研究の特質を,解明することである。量的研究,質的研究が共に持っている研究手続きが研究に及ぼす特質とともに,量的研究とは異なる,データの質性がもたらす特質を明らかにした。 質的研究の特質として,次の5 つを指摘した。 ① 研究手続きは量的研究,質的研究ともに同一であること ② 教育実態を解明すること ③ 教科教育研究における質的研究は個別の教育実態を対象にするため,個別的になりがちであること ④ 質的データを取り扱う質的研究は,研究者の個人的解釈や操作に陥りやすいが,解釈における独創性も発揮することができること ⑤ 個別性にこだわるために,教育の個々の特徴を引き出し,各教育機関,教育者,時には学習者への大きな支援を示すことができること これらの5 つの特質は,一つの質的研究の結果がもたらすものであるが,その中で⑤の特質は個々の教育現場,学校,教育,教師,個々の子どもへの寄り添った対応策を見つけ,提案することができることを示している。

特集論文

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050566774815726720
  • NII論文ID
    120006867473
  • ISSN
    24338656
  • Web Site
    https://nittaidai.repo.nii.ac.jp/records/1654
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ