<論説>近世前期の出産 --大和国無足人山本平左衛門日記を素材に--

書誌事項

タイトル別名
  • <Articles>Childbirth in Early Tokugawa Japan: Testimony from the Diary of Yamamoto Heizaemon
  • 近世前期の出産 : 大和国無足人山本平左衛門日記を素材に
  • キンセイ ゼンキ ノ シュッサン : ヤマトノクニ ムソクニン ヤマモト ヘイ サエモン ニッキ オ ソザイ ニ

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抄録

江戸時代の出産については、民俗学調査を援用したり、江戸後期の堕胎や間引きを禁止する人口政策史料から推定され、領主政策以前の平常産そのものを直接に明らかにすることはできていなかった。本研究は、一七世紀後半~一八世紀初めの大和国添上郡田原郷の藤堂藩無足人山本平左衛門の日記を素材に、近世前期の出産がさまざまな女性たちの協働によって行われていること、それにともなうさまざまな産育儀礼の存在を示した。また、その背景にはこの時期の高い妊産婦死亡率があることを述べ、あわせて大正期に行われた民俗学調査についても検証する。

収録刊行物

  • 史林

    史林 103 (2), 265-360, 2020-03-31

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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