精神科多剤大量処方問題に対して専門職が発揮すべき アドボカシーとエンパワーメント機能 ―インタビュー調査にみるその意義と可能性―

書誌事項

タイトル別名
  • Advocacy and empowerment functions provided by professionals can solve the psychiatric multidrug mass prescription problem ― Signifi cance and possibility in an interview survey ―
  • セイシンカ タザイ タイリョウ ショホウ モンダイ ニ タイシテ センモンショク ガ ハッキ スベキ アドボカシー ト エンパワーメント キノウ : インタビュー チョウサ ニ ミル ソノ イギ ト カノウセイ

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抄録

本研究は,日本特有とされる精神科多剤大量処方問題を解決するために,専門職がとりうる有効なアプローチ を明らかにすることである。具体的には,ある障害者就労支援事業所の取り組みに注目し,その事業所の管理者とサービス管理責任者の2 名にインタビューした。得られたデータをSCAT(Steps for Coding and Theorization) を用いて分析した。この事業所では,服薬の問題が利用者の健康や生活の質,そして人生全体に大きな影響を及ぼしていることに気づき,通院同行支援などの独自の取り組みを行っていた。その結果として,減薬や断薬も可能になっていた。このような支援を行うにあたり,スタッフ自身も当事者会と連携するなどして,薬の問題を学び,エンパワーメントされていた。分析を通じて,服薬に関する当事者の自己決定力を高める支援の本質は,アドボカシーとエンパワーメントであることがわかった。

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