<研究論文>高齢者見守り活動推進に向けた地域力可視化の取り組み:地域住民向けアンケートの実施と内容分析より

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  • Visualization of the Community to Launch Neighborhood Monitoring of the Elderly:Contents Analysis of the Questionnaire for the Local Residents

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抄録

一人暮らしの高齢者世帯が増加し,集合住宅などではその傾向が顕著だが,防災などの観点からも希薄化した地域のつながりを強化し,住民同士の交流を増やしていくことが非常に重要となる。また住民が安全・安心に暮らすための基盤となる高齢者見守り活動については,その推進に向けて地域の属性を把握することが必須である。そのため本研究では,川崎市麻生区の二地区で地域住民に向けた全戸配布アンケートを実施した。アンケート結果の内容分析から,スマートフォンやガラケーなどの携帯電話の所有率がある程度高いことや,地域のつながりが希薄化していると思われる都市部においても高齢者見守りを希望する住民が一定数いることが明らかとなった。また両地区ともに住民が地域コミュニティの強化が必要だと感じており,その推進基盤となりうる高齢者見守り活動へは大きな期待が寄せられていることや,ICTへの理解を深める機会を提供することの重要性も示唆された。今後はアンケートで可視化された知見を「地域力」として捉え,行政や地域包括支援センター,社会福祉協議会,大学などの諸アクターが緊密に連携して地域住民の安心で安全な生活(地域力の向上)をサポートしていくことが重要である。

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