学部学生による「地理学野外実習」を介した地域性の解明プロセス ― 三重県名張市の事例 ―

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  • A Discovery Process of Regionality based on the ‘Fieldwork Training in Geography’ by Undergraduate Students in Mie University -A Case Study of Nabari City, Mie Prefecture, Japan-

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抄録

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本研究の目的は,2017年度に三重県名張市で実施した「地理学野外実習」の成果を題材として,学部学生が名張市の地域性をどのように見出したのかをフィールドワークの実施内容に基づき整理し,その成果と今後の展望を明示することである。磯野・宮岡(2017)を踏まえ,2017年度の地理学野外実習では,ジェネラル・サーベイにおける学部2年生の役割の明確化,先行研究の丁寧なレビューに基づく適切な研究テーマの設定を心掛けた。その結果,学部3年生は果樹栽培とツーリズムとの関わり,都市圏郊外地域の中心市街地の現代的役割,名張川を中心とした災害史および地域防災など,盆地ならびに大都市圏の地域性として取り上げられることの多いテーマを設定することができた。また,学部2年生はジェネラル・サーベイの経験を翌年度の地理学野外実習に繋げることができた。さらに,地理学野外実習で得られた知見は翌年度以降のフィールドワークなどで広く活用されており,後進の「地域を視る目」を養ううえで有用な基礎資料となっている。

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